実家 2017/03/07 猫が住んでいた 2月19日 この日は珍しく良いお天気で もう何年ぶりだろうか? たぶん10年は訪れていないであろう いちおう俺が生まれた家 つまり俺にとっての実家ということになるんかな? 父方の祖父が死んだ後に増改築したとかなんとかの家だから 築80年とか、もしかしたらもっと経っているかも知れん 俺は確か中学の1年生まで居たのかな? 狭くて風呂なしで隙間風が入るような もうアバラ屋と言ってもいいような家だったけど 当時の俺は若くて元気いっぱいだったので そういう不便さとか寒さとかには、ぜんぜん我慢出来たんだよな 今のマンソンに移り住むと言われた時には え? なんで? まだここに住んでいたいんだけど......... 違うとこに行ったらぼく転校しないと駄目なんかな? 友達と離れ離れなってまう......... まだここに居たい........ 居させてクレメンタイン......... などと思った気がするな という そんな実家に たぶん10年ぶりくらいに様子見に訪れた 1階玄関は親父たちの事務所として使用されていて それの残留物も多いが 後に物置化されたので どこから手をつけたらいいのか分からんくらいに不要物が多い なつかしい~ 中学の頃に使っていた日立のラジカセ発見 これは持って帰ろう こんな小さくて狭いキッチンで毎日 母はメシ作ってくれてたんだな 真ん中の瞬間湯沸かし器 あれ、大丈夫なヤツなんだろうか? ガス漏れで死ぬヤツなんじゃないのアレ 台所の先の居間 なんかもう廃墟探索しているような気分になるな この皮のソファは持って帰ろう たぶん当時の親父たちが まあまあの大枚はたいて購入したヤツだろうから ということで よっこいしょ! とソファを持ち上げたときに んん? なんの足跡だこれ! 猫っぽい....... 実に猫らしき足跡に見える........ まあ、いいか とりあえず廃エースに積み込もう ということで ソファと なんて言うの? 転がすキッチンテーブルみたいなのを積み込んだら 積載スペースなくなってもうた とりあえず今日はこれだけにしといて 他に持ち帰れるモノがあるかないか物色してみようかな ということで 階段を上がって2階へと向かう 2階上がって右手は俺の部屋だったんだけど ここを出て行く2日3日前に 当時の友達たちと部屋に落書きしまくって出て行ったから 部屋の壁中とんでもない事になっているんだよな などと思いながら元自分の部屋にデジカメ向けた瞬間 猫と目が合う 俺 「 ねこだあああああああああああああああ! 」 猫 「 ひとだああああああああああああああああああああああ! 」 焦げ茶の虎柄で まん丸に太った猫が 目玉まんまるにして俺と対峙している こ、ここ、ここ俺の部屋なんだけど......... お、おおおお、おまえ、住んでるの? あ、ああああ、あの、い、いいいい、いま猫メシとか持ってないからアレなんだけど よ、よよよよよ、よかったら、お、おおおおおおお、俺と友達に......... つってたら ダダーーーッ! と俺の足元を擦り抜けて階段を下りていく猫 それで一番下の階段脇の隙間に床下に抜けられる穴が開いていたみたいで そこにスルッと身を滑り込ませて逃げて行った まさか猫が住んでいたなんて そりゃあ10年ぶりくらいの再訪であるからして 猫が住んでいてもおかしくないよな アレかな? 冬の間の塒にしているのかな? ということで 猫が去ったあとに室内を確認してみたら 俺のベッドの上の掛け布団の真ん中が まあるく凹んでいて そこにたくさん猫の抜け毛が散らばっていた こうやって束で抜けているのもあるから 抜け毛の時期である去年の春先か秋口あたりか 少なくとも半年くらい前から あの猫は俺の部屋に住んでいたのかも知れないな まあ、元は俺の部屋だったけど 今は猫君の部屋ということで好きなように使ってくれていいんだけどな とにかく 猫との遭遇が夜じゃなくて良かった~ ガスも水道も電気も通ってないから 夜の懐中電灯の明かりだけのときに足元に猫がダダーーッ!と駆け抜けていったら かなりびっくりしちゃうもんな ということで そのまま部屋を物色していると とても昭和な味がするゴミ箱を発見す なんだろう........ 当時の俺はタイガーが好きだったのかな......... タ! タ! タ! タイガーマスク! タイガーマスク! ( 乳首を押しながら ) このタイガーマスクのゴミ箱 内側の色が薄いピンク色なんだよな こういうカラーリングも昭和の味を まざまざと体現してくれているな 左手の部屋には 俺の勉強机が置き去りにされていた 持ち帰ってパソコンデスクにでもしようかと思ったが ちょっと奥行きがあり過ぎるというか なんか勝手が良くなさそう また使用するにしても不要物として破壊するにしても 一度 倉庫に持ち帰らないとアレだから また気温が高い日にでも訪れて考えよう あ これは爺ちゃんから何処かのお土産で貰ったヤツだ 持って帰ろう ああああ! フラワーロックじゃなくて踊る恐竜のヤツだあああああ! なつかしい~ 持って帰ろう これ、名称なに? ダイナソーロックかな? ということで 帰り際に家の裏の方に回ってみたが 冬枯れで雑草や蔓植物が休死しているからアレだけど これが夏だったら鬼のように腐れ廃屋だっただろうな なんとか夏までには残留物を始末して蛻の殻にしないとだな とりあえず大変なのは 母の結納品である箪笥なんだよな まあまあ立派なモノであるゆえ重量も相当なアレなんだよな たぶん1人では運べないだろうから その場で解体して 倉庫まで運び入れて組み直すしかないな どうせ親父はなにひとつ手伝わないし 内部にわんさか残留物を残したまま家を取り壊して貰うつもりなんだろうけど そうすると費用が嵩むだろうし とりあえず母の箪笥だけは使う使わないにしても持ち出してやりたい 倉庫に戻る このようになる 地球儀も持ち帰った 地球儀の横にあるのは どんびえ どんびえ とは自家製アイスクリーム製造機である そしてから この地球儀のここ ソビエト連邦構成共和国だぞ ソ連崩壊の年は1991年 スーパーファミコンではファイナルファンタジーIVが発売された年らしいな 時代を感ズルのう わしも随分ながく生きてきてしまったのう もうなんか面倒臭えなああ 母が生きている間は頑張りたいが その後は別にいらんのよな 都合良く小粒の隕石とか俺だけに落ちてきたらいいんだけどな。 PR